ごあいさつ

 とても生きていけないと思うほど「生き辛さ」を感じながら、日々を過ごす人が多くあり、そのうちの少なからぬ方々が、仏教になにかを求めているとのこと。今を生きる私たちがどうして救われるのか、という問題こそ、仏教の課題です。

 「自分の思い通りに(なる、過ごす、生きる)ことが、人間の幸せである」、と思っている限り、いつでも「自我」を前提に、「自分の思い」にかなうものだけ良し、思いにかなわないものは悪し、として受け入れられず、他人を見ては、「なんでこいつはこんな奴なのか」と、自分に対しては「なんでこんな俺なのか」と、劣等感を抱き、孤独に陥って、結果的に自分を傷つけ、他人を傷つけて、生きて行かざるを得ません。

 

 逆に言えば、誰かと思いが共有できたり、互いに共感し、尊重しあえたりしたときに感じる喜びこそ、「人間らしい幸せ」と言えるのではないでしょうか。でもそれは、一瞬のきらめきとともに過ぎ去り、再度出逢うことも、保ち続けることも、この「現代社会」では極めて困難であります。

 

 いずれにしても、「他者との関係性」がポイントなのですが、「他者」は変えられません。自分の身体も性格もやはり思い通りにはなりません。変わり得るものは、自分の「視点」、「立ち位置」しかないのです。

 

 「人間性を失わないで、人間らしく生きていく」とは、仏教者、念仏者の「視点」とは、一体どのようなものか。……遠い過去からの無数の智慧と、現在の苦悩の衆生との橋渡し、「御取次」をさせていただくこと、そして未来をいつでも安んじて迎えられる「準備」をお勧めするのが、お寺の仕事ではないかと、受け止めております。さまざまな形で、御縁がいただけることを、心より願っております。

合掌

南照寺住職 友澤 秀三

法要・行事

定例法要

正信偈のお勤めの会 (現在、休止中)

年中行事

修正会;1月1日午前10時より
春季永代経、彼岸会;3月21日金曜日午後2時より
盂蘭盆会;8月14日 14時より
秋季永代経、彼岸会;9月23日火曜日午後2時より
報恩講;10月18日 第三日曜日 午後2時より

概要

名 称 真宗大谷派 松濤山 南照寺
(しょうとうざん なんしょうじ)
所在地大阪市天王寺区茶臼山町2-36
(あべちか6番出口北へ120m、西へ20m入る)
電 話06-6779-9435
メールsp929tv9@hera.eonet.ne.jp
駐車場普通車3〜5台駐車可
墓 地若干空き有り
その他月に一回、寺報『南風』を発行しています。